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Vol.32 試合後のRecovery コンプレッションタイツ着用のススメ[“Roo”のスポーツクリニック]
投稿日時:2009/01/07(水) 23:51
試合後のRecovery コンプレッションタイツ着用のススメ
毎週試合または2週間に1回試合と、連戦が続くハイシーズン。特に負けたらシーズンが終了してしまう厳しい試合が続きます。いかに試合や練習の疲労から回復し、ベストな体調で次の試合に臨むかが、パフォーマンスの良し悪しを決定します。
今回は、WallabiesやAll Blacksの選手はもちろん、日本のトップリーグの選手たちも実践している簡単な方法をご紹介します。
試合後コンプレッションタイツを着用する。ただこれだけです。
【コンプレッションタイツとは】
圧が段階的に調節されているタイツ事で、足首に近いほど圧が強く、お尻に近づくにつれて徐々に圧が弱くなる構造をしています。従って、遠位の血液を身体の中心部に戻りやすくし、抹消の血液循環を助ける働きがあります。Vol.23 Cooling Downにも書きましたが、スポーツ活動後の抹消の血液は疲労物質が多く含みます。回復のためにはそれらを心臓に戻し、酸素を多く踏んだ新鮮な動脈血が届けられる必要があります。コンプレッションタイツはその働きを助ける作用があります。
またスポーツ活動、特にラグビーのようなコンタクトスポーツでは筋肉の打撲や微細損傷はつき物です。それらの怪我では筋肉内で内出血が起こっています。それらが、広がってしまうと正常な組織も酸欠状態となってしまい、二次的な損傷が起こってしまいます。コンプレッションタイツはそれらの筋肉に対しても適度な圧で圧迫してくれるため、最適な怪我への処置を行ってくれます。
日本で入手できる商品としてはSkins、株式会社ALCAREの「Regard CGタイツEX33」が挙げられます。これらの商品は着圧が部位によって段階的に調節された構造になっています。
Regard CGタイツ EX33(写真1)
Skins
【効果】
コンプレッションタイツを着用しただけで、何もしない場合で比較して筋の破壊因子の指標であるクレアチンキナーゼ(CK)の回復時間が大きく違います。
ニュージーランドでのコンプレッションタイツを着用有無で実験試合後の回復具合を観察する実験で、コンプレッションタイツ着用では試合後36時間で約60%、84時間で85%までCK値が回復し、着用なしでは試合後36時間で約20%、84時間で約40%しかCK値が回復していないという報告があります。従って、ただコンプレッションタイツを着用しているだけで筋の疲労から回復は倍の早さが期待できるという訳です(文献1より)。
さらにクーリングダウンや交代浴などを組み合わせる事で、より円滑の筋肉の回復が示唆されています。
また、気温の下がるこの時期はタイツの着用によって防寒対策になるだけでなく、筋温の上昇を促し、肉離れなどの予防にも効果的です。特にSkinsは競技中に着用する事で体内の血液循環の促進を謳っており(段階的な着圧による帰還血流の促進のため)、パフォーマンスの向上に効果があるとしています。これについては、現時点では明確な事は何とも言えないのが現状です。
さらに筋を圧迫する事で、各筋線維が共に働くように促し、筋のポンプ作用(抹消の静脈血を心臓に戻す働き)を高める。また、筋線維の振動を劇的に減少させ筋肉の損傷を軽減すると考えられています。
いくつかコンプレッションタイツの効果を見てきましたが、筋損傷の指標であるCKの値の回復にはコンプレッションタイツの着用によって有意な結果が得られており、効果は間違いようです。従って、少し値段は高いですがコンプレッションタイツの着用は次の試合・練習に向けたコンディショニングとしてかなり有効と言えます。
参考文献
N D Gill, C M Beaven, C Cook.Effectiveness of post-match recovery strategies in rugby players.Br.J.Sports Med.2006:40;260-263
写真1:http://www.alcare.co.jpより引用
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