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Vol.23 二年目の真実―[後藤禎和 『緊張・継承・創造』]

投稿日時:2014/01/17(金) 17:02




 またしても、そのカベに跳ね返された。納得の日々を積み重ねてもなお、越えることはできなかった。大学選手権決勝vs帝京大34-41。すべてが終わったあのとき、そして今、指揮官に去来する想いは…




 「学生たちはよくやったというのが素直な気持ち。このチームはあるときから、俺の手を離れ自律してくれた。結果はともかく、プロセスに後悔はない。それが昨年と今年との一番の違い。負けたことに関して、批判なり、責任を問われるのは、すべて監督である自分」。




 格に入りて格を出でざる時は狭く、格に入らざる時は邪路に走る。格に入り、格を出でて初めて自在を得べし。『後藤ワセダ』、二年目の真実―




 

 

 





後藤禎和 『緊張・継承・創造 Vol.23』

編集・疋田拡



 

 

―決勝戦のあの瞬間から今まで、どんな想いで毎日を








 試合の夜、酔っ払っている間は、ある意味でやりきった感があったんだけど、翌日酔いが醒めてから、だんだんと悔しさが募ってきて…。ビデオを見返せば見返すほど、日が経てば経つほど、寝て起きて、寝て起きてを繰り返すほどに、悔しさが増してきている









―改めて、決勝戦を振り返って頂くと







 何だかんだで夏合宿、対抗戦の試合を三度繰り返してしまったなと。突き詰めると、最後まで課題にしていた『クレバーさ』、冷静さを含めた『クレバーさ』の部分で後手を踏んだのが、直接的な敗因









―冷静さを含めた~というのは、具体的にどういったところに







 例えば、最初のスクラムのボールコントロール。すごく微妙なシーンではあったけれど。あとは、序盤向こうがミスを連発したとき、ボールを取り返した後のプレーの精度だったり、選択だったり、同じことを繰り返してしまった。そして最後、追いつきかけて、相手の姿が手に届くところに来た直後のプレーの精度しかり


 

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―後半開始からの15分、何が起きていたのでしょうか。とても大きな時間帯でした







 執念が足りなかったとしか言いようがないね。ハーフタイムで、もっと言えばもう前の日から、後半最初の10分をどんなに疲れていても出し切れと言って送り出していたんだけど…。前半あれだけディフェンシブな時間帯が続いて、疲れているのは分かるんだけど、それでも絶対に手を離してはいけない、タックルの。手を離しさえしなければ、傷は浅くて済んだかもしれない。そんなような執念が少しは欲しかった、足りなかった









―ブレイクダウンの圧力は、これまでとまったく違うレベルに…







 まぁ、筑波大戦同様、向こうもプレッシャーをかけてくるだろうし、ある程度は煽られる場面があることは想定内だった。反面、うちも結構取り返せていたし。やっぱり悔しいのは、微妙な…何でこんなところからボールが出てくるんだ?という2つ3つのブレイクダウン。ああいった試合になればなるほど、そのひとつふたつのプレーが与える影響は大きいからね









―ターンオーバーのされ方が今までと違うように見えました







 例えば、もう完全に向こうに越えられて、あぁもうダメだという場面だったら、その後のディフェンスも対応しやすいと思うけど…。訳の分からないうちに、向こうにポロっと出たときの対応が遅れるというのは、ね


 

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―先ほども話に出たスクラムからの球出し。起きていた現象は







 向こうの明確な戦略として、球出しで岡田のところにプレッシャーをかけるというのがあったんだろうな。そこで少々オフサイド気味でもいいから、ボールに絡みついてくる。スクラム自体はプレッシャーを受けていた訳ではないから、全然バタバタしないで落ち着いて、しっかりボールコントロールして、球出しすればよかっただけだと思う









―ペナルティも2つ取られましたが、試合を通して優位に組んでいたように思います







 3つ目のスクラムは、前から指摘もされていたから、まだ納得できるけど、後半のやつは…。結果からすると、あれは大きかったね。痛かった









―10-34になった瞬間、何を思いましたか







 正直…俺自身、折れかけたことは否定できない。ただ、あそこで垣永を筆頭に選手たちが全然折れずにすぐ盛り返してくれたことには、敬意を表したい


 

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―ものすごいラッシュでした。あれを生んだものは







 ある部分は、当然開き直りということもあるんだろうけど、あの時間帯、最後の20分に拘って今年のワセダはやってきて、その時間帯に、いい意味で強気になれて、攻めにいった。ワセダのアタックが普通に通用したと言っていいんじゃないかな









―大変なエネルギーを感じました。ポテンシャル、積み重ね…







 もちろん、気持ちだけだったら、あんな風にはならない。例えば、これが何年か前の決勝の最後だったり、昨年の準決勝の最後だったりと比較しても、気持ちだけで開き直っていっても、昨年までのチームだったら跳ね返されていた。ワセダがそれだけ成長している証だと思う。あの3つ4つというのは。それだけに…最初の15分…









―あれだけのアタック力を秘めていても、帝京大に勝つにはやっぱりディフェンスが軸。その志向は今も変わりませんか







 仮に試合のしょっぱなから無理攻めしていったら、取れるかもしれないけれど、それと同じくらいターンオーバーされて失点されるリスクも生まれてくる。そこは時間帯のマネジメントだったり、バランスのなかでの選択になってくると思う。エリアとボール継続というところは



 

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―41失点の要因は







 まぁ、あの15分間がすべてだよな…









―ゴール前のゴリゴリ、粘れませんでした







 あのシーンは、取り返すには、向こうがミスをするか、ペナルティを待つしかないんだけど…。後半の最後はともかく、前半の2つはもっと粘りたかったね


 

 





―どうしてもフィジカルに目がいきますが、ワセダのそれはどのレベルにあったのでしょう







 これも何遍も繰り返しているけど、勝ちきるところまでいくのは、現実的ではない。こんなこと言ってはいけないのかもしれないけれど…。80%90%のところまで詰めて、残りを他の部分で上回る。そういった考え方からすると、ラスト20分で互角以上にやれたということは、当初描いていた勝てるところまでは来られたと言っていいと思う


 

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―このプレーが痛かった、想定外だった、というものは







 最初のスクラム3つと、最後の坪郷のノックオン。付け加えるなら、後半初めの15分。タックルのバインドを外してしまっているシーンが2つ3つあるんだけど、そこだけかな









―ノーサイドの瞬間、何を思ったのでしょう







 んー、素直に選手たちには、よくやった、この試合だけではなくて、1年間よくやったという気持ちと、結果に対しては…うまく表現できない。あの瞬間の気持ちはね









―それを今表現すると…







 何かをやり残したとか、あれがああだったら~というのは、基本的にはないんだけど…。うちが地力的に下というのは、仕方のない前提で、そのなかで勝つには、もちろんあの15分を失くすような隙のないラグビーをしなくてはいけないし、プラス、運というのかなぁ。諸々含め、なかった。俺が持ってないのかなって…


 

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―試合後、学生たちを評して「あるときから俺の手を離れた」と言われました。その意味は







 シーズンの最初に言った、「格に入りて~」の話で、ある程度今年のワセダの基本なり、セオリーなりにはめたチーム作りをしていった。それを選手たちが十分理解してくれて、自分たちなりに応用なり何なりして、チームを作っていってくれた。そういったことを自分たちでやり始めてくれたという意味。じゃあ、それが即、試合で強いチーム相手にうまく作用したかというと、また別の問題にはなるんだけど









―ある程度、自律は達成できたと。目指してきた『Independence day』







 そうだな









―改めて、帝京大に感じたことは。なかなか勝たせてはくれません







 あの決勝を見る限り、やっぱり強かったよね。準決勝までとは、全然違うチームで。それも想定内ではあるんだけど。いい選手もドンドン入ってるしなぁ…


 

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―決勝戦で一番に感じた違いは







 意気込みじゃないかな、やっぱり。決勝ということと、相手がワセダということで。ペナルティうんぬんはともかく、精度も高かったから、ブレイクダウンにしろ









―追いかけ続けてきた背中、差はどのくらいだったのか、と問われたら







 勝つチャンスは十分あったと思うけどね…










―あの夜、最後は4年生と過ごされたとのことですが、彼らにはどんな言葉を







 試合に出た人間に限らず、この4年生が最後に見せてくれた姿というのは、少なくとも俺は評価しているし、最後勝てなかったけれど、優勝できたと同等の価値はあったと思う。こんなことを言うと、誤解を与えるかもしれないけれど。結果が出なくてダメだったのは、監督コーチのせいだから


 

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―彼らとの間に残された一カ月、どんな位置づけで、どんな時間を。このまま終わるにはもったいないチームです







 このチームの最後の試合というよりは、次のチームの最初の試合にしたい。これは別に、3年生以下を使うという意味ではなくて。もちろん、この間の決勝メンバーで臨むんだけど、来年勝つための第一歩にしたいと思ってる。負けを前提に試合に臨むことなんてありえない。勝つための準備をします









―改めて、この一年のプロセスに関しては、後悔はないと







 昨年の準決勝に負けた後と、今との一番大きな違いは、そこだと思う









―最後に。たくさんの声援をくださった皆様へメッセージを







 結果に関して、批判なり、責任を問われるのは、すべて監督です。どんなにいいプロセスを踏もうが、どんなにがんばろうが、最後に勝てなければ、本当に満足はファンの皆さんも得られないと思います。来年勝つために、何が必要なのか、何を変えなくてはいけないのかを、今のワセダの中でできることを継続して、粛々とやり続けていきます




<ワセダクラブ事務所にて 大学選手権決勝を終えて>

 

2013・Independence day 『垣永真之介・金正奎 Vol.8』[WURFC2013『 Independence Day 』]

投稿日時:2014/01/06(月) 21:24





  「頼みますよ、キャプテン!」。試合後、後藤監督から掛けられたその言葉の意味を、一晩しっかりと噛み締めた。一方で、そこに確かな道が見えてきた。山越え、谷越え、ようやく掴んだ王者・帝京大への挑戦権。男たちの発する熱量は今、頂点に達している。




 「とうとう来たぞって。1年生のときのあの日以降、もうイップスですから、軽く。あの試合のビデオは、見たことありません。倍返しです」…。みんなの夢・『荒ぶる』まであとひとつ。『垣永組』、ついに来たこのとき―

 






WURFC2013 『Independence day 垣永真之介・金正奎 Vol.8』

編集・疋田拡



 




 



―まずは、決勝進出を決めての今の想いから







 垣永:とりあえずホッとしたというのはあります。今のところは、ですけど






 :僕もまずはホッとした気持ちがありますし、何より最後の10日間を掴めた、勝ち取ったという嬉しさが大きいです







―これで帝京大の待つ舞台に辿り着いた






 垣永:ついに、ですよね。とうとう来たぞって





 :最高の形でリベンジできる








―束の間のオフはどう過ごした?お正月らしいことをしたりなんて…







 垣永:ずっと爆睡してました(笑)。で、夜は焼肉を少々






 :僕は女子バスケ部の応援に行ってきました。相手が実業団のJXというとても強いチームで、負けてしまったんですけど、パワーをたくさんもらいました

 

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―準決勝を振り返って頂くと。後藤監督の第一声は「バカなんだよ!」、だった







 :…(笑)






 垣永:まぁでも、それで色々と分かったこともありますし、次は『クレバー』にいきたいです








―スクラムの勝利?







 垣永:ですね!(笑)








―バイス的には。今思う、準決勝







 :そこに至るまでの過程で、チーム全体少しネガティブというか、アグレッシブさに欠けていたんですけど、準決勝はペナルティをもらってから仕掛ける意識も強かったですし、自陣からでもアグレッシブに、皆が前向きにゲームをコントロールしていたのはよかったと思います。そこに『クレバーさ』が最高のチームになれるだろうと。そういった感覚です

 

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―試合の入りが悪かったけれど、思い当たる節は。入れ込みすぎだったのか…すかしてしまったのか…







 垣永:いや、特にそういったことはなかったと思います。やられた場面も、普通に取られたなぁという感じで






 :ほとんど自滅です。ペナルティ、ノックオン…。普通にしていれば取られていなかったと思います。入れ込みすぎというか、緊張は多少あったのかなと。でも、逆にあれがあってほぐれたというのはあります。決していいとは言えないですけど…








―ブレイクダウンでターンオーバーされるシーンが目立った。まさに筑波大の生命線。プレーしている側の感覚は







 垣永:そこにフォーカスして練習していたんですけど、筑波の強さが予想以上だったというのはあります






 :対抗戦で対戦したときのイメージでいたんですけど、そのとき以上の圧力を懸けてきていたというか…筑波は想像以上に焦点を当ててきたという印象です。少し想定外ではありました








―しばらくしたら対応できたと







 垣永:そうですね。ミスがなければトライを取れている場面もたくさんありましたし。みんなには人を掛けてもいいから、まずはクリーンなボールを出そうって

 

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―中盤からはポンポン球も出て、いいイメージでアタックしているようには見えた。でも、トライには繋がらず…。どんなこと思ってた?







 :筑波は出てくると想定していたので、溜めて勝負しようと話していたんですけど、あまり出てこなくて、その対応が遅れてしまった面はあると思います。特に序盤は。それでも、前半の後半、後半の後半などは、しっかりといい溜め、いい走り、いいユニットランができて、形でトライを取りきれたのはよかったです。ここはまだまだ伸びていけると思っています






 垣永:ここ数試合では、一番いいアタックができていたのかなと。外側のスペースが空いているのは分かっていたんですけど、そこにボールを運ぶまでにミスをしてしまっていたのはもったいなかったです









―相手ボールスクラムを押し込んでペナルティ、PG、7-8→10-8。ここは分岐点?







 垣永:セットプレーで崩そうという話はしていたので、いいイメージ、より強気にいけるキッカケにはなりましたね









―スクラムは最初からいい感触があった訳ではない?対抗戦のときは違うように見えた







 垣永:いや、本当に対抗戦のときとは別チームで、強くて、これはまずいと思いましたね…。重くて、バインドが固かったです








―そう感じたところから崩していく過程は







 垣永:一本一本、色々と話をして、試行錯誤していって、それが最後にはハマったという感じです


 

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―後半の戦いぶりについては。ああさせたのは…風?







 垣永:風はまったく気にしてなかったんですけど…。でも、あれはあれで、結果論というか、繋げるところを繋いでいれば、トライになっていましたし。その部分に関しては、考えて、『クレバー』にやっていきます






 :後半の入りなどは、もっと敵陣で楽にプレーするような選択をすべきだったかなと、ビデオを見て思ったりするんですけど…。相手がもっとも嫌がるのは、どんどん回して勝負してくることでもあって、そこはワセダも自信がある。チャレンジした結果です。結果、ああいった形になり、課題が残ってしまったんですけど、チャレンジして次に進めたのは、チームにとって大きかったと思っています









―「決勝戦でまったく同じことをしたら、同じことが起こったら、大敗する」と後藤監督は言っていた







 :間違いなくそうですね。帝京は痺れを切らすと、そこに付け込んでくるチーム。いかに我慢できるか。簡単に取ろうとするのではなくて粘る。ディフェンスも同じで、我慢強く粘る。そうしてできた穴を突く。ワンチャンスをものにする。そういった意識がないと勝つことはできない。痺れを切らしてしまうと、帝京vs慶應のような試合になってしまう。そこはしっかり意識して臨みたいです









―同時に、「ハリーで行った判断自体は責める気はない」って







 垣永:そこは自分たちの判断でした。相手も反応できていなかったので。結果論として、ああなってしまったのはよくなかったんですけど。荻野が抜けたところも、そこから外に回せていればトライでしたし、あの選択、みんなの意志は間違っていなかったと思います


 

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―ディフェンスに関しては。攻められ続けながら、粘り強くはあった







 垣永:ビッグゲインはひとつもなかったですし、いい感触ではありましたね






 :選手権に入ってから、タックルして寝ている時間が皆かなり短くなってきていて、その分、分厚く守れているのかなと思います。それでも、内側の人間の意識をもう少し高められれば、より分厚く守れるでしょうし、そこでサボらなければ、もっともっと分厚いディフェンスができるはずなので、まだそこの意識は薄いのかなという感じです









―そこは前5の意識が大事になってくる







 垣永:正奎の言うとおりです。その点はしっかりと見つめ直して、考えて、帝京大に対処したいと思います








―ディフェンスが前に出られず待ってしまうシーンが散見されたけど、筑波の強烈な個にプレッシャーを感じていた?揃っていながら、出られないところもあって…







 :本当は出なくてはいけなかったんですけどね…。やっぱりそれも内側が躊躇してしまうことで、外が出られなくなってしまう。すべては内側の人間が前に出るという意識を持つこと。そこは意識ひとつで簡単に修正できるところですから。スペースを与えたところで走られると、やっぱりしんどかった。山沢にしろ、竹中にしろ、福岡にしろ、山下一にしろ、みなスペースがあると本当に強くて。帝京もそういったタレントはたくさんいるので、すごくいい経験でした








―ずーっと自陣にいながら、焦ったり、心乱れたりしているようには見えなかった







 垣永:何かみんな余裕があったんですよね。いけるでしょって。どの場面も落ち着いてプレーできていたと思います。成長…だといいですね(笑)






 :(笑)。ゴール前、ショートサイドのディフェンスは最近かなり落とし込んでやってきているので、それを練習通りにできれば問題ないという自信は持っていました。そこを守りきったら、必ずビッグチャンスが来る。結果、そこからチャンスが来て、スクラムトライに繋げられて、思っていたとおりに運べたのはよかったです。やっぱり練習は嘘をつかない。やっていないことをやるのは無理なんですけど、しっかりやってきたので、そこは皆自信がついてきているのではないかと思います

 

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―そしてあのワセダ史上初、準決勝での相手ボールを押し込んでのスクラムトライ。解説願えますか







 垣永:あのトライですか?みんなががんばった結果です(笑)。あの場面はもうすべてがよかったんですよ






 :本当にそんな感じ。すべてが揃った






 垣永:もうセットから、ヒットから押しまで。一寸の狂いもなかったです。バインドした瞬間に、これはいける!と思いましたから。フランカーのつきがよかったです(笑)。こっち側が特に






 :ありがとうございます(笑)。僕はとにかく真之介の方向に合わせて押すだけだと考えてました。自信あったんです。押してそのままターンオーバーしてトライにまでいけるんじゃないかって。もう春からずっと組んできましたから。ずっと真之介の後でやってきたので、そこは譲れない。負ける気はさらさらなかったです

 

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―山沢君が痛んでいたことで、少し間ができたけど、もう押すぞ!ここでビッグスクラム!という空気が充満してた







 垣永:いやぁ、もうここは押そうって、自然とみんなの意識はひとつでした








―今季一番のスクラム?







 垣永:まぁまぁ






 :とりあえず。今のところは







―SH岡田一平の判断も素晴らしかった







 :本当ですね。僕はもう一平に「とにかくボールだけ見とけ」と言っていたんですけど、本当にそうしてくれました(笑)






 垣永:あれをトライにできるのは相当だと思います。かなりの集中力。あのトライは一平のおかげでもありますね








―スクラムと言えば、29日に上田竜太郎と伊藤平一郎が来て、組んでくれた







 垣永:かなり得たものがありました。最近細かいところにまで拘れていなかったんですけど、そういったところを気付かせてくれて。試合終わった後にもメールが来て、まだここがこうだよってアドバイスをくれました

 

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―そこからの10分は満足できる?これまで崩れていた時間帯







 垣永:試合で出ていたそれまでの課題が、すべて修正できた10分間だったと思います。球出し、モールを押す、外に振る






 :完全に足手の足も止まってましたし、後藤さんが常々言われてきた「ワセダは最後の10分で違いを見せる」をしっかりと体現できたのかなと思います。そこは自信がつきつつある。ただ、それは後半30分間の粘りがあればこその最後の10分なので、そこは勘違いしないように気をつけたいです









―試合後、「頼みますよ、キャプテン!」と後藤監督から言われたって。そのとき何を思った?







 垣永:その瞬間は気が動転していたので、よく分からなかったです(笑)。よくよく考えると、もう少し『クレバー』にやれよってことですよね









―キャプテンから部員のみんなにはどんな言葉を







 垣永:まずは、「あと10日間繋げることができました。最後は最高の一週間にしましょう」と言いました


 

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―帝京大との対戦は今季4度目。ついに来た決勝の舞台となるとまったく違うもの?気持ち、想い、感覚…







 垣永:逆にもう、失うものもないので、落ち着くのかなと






 :決勝で帝京大と戦うのは一年生のとき以来。選手権の帝京はまったく別物だと、よく認識しています。真之介が言ったように失うものはないですし、この一週間最高の準備をして、最高の試合にしたいという思いです








―帝京大のことはどう映ってる?







 垣永:調子、いいですよね。やることが徹底されている






 :しっかり見ていると、本当に細かい動きにまで拘ってやっていると感じます。嫌らしいことまでしっかり徹底してやっている。その徹底が帝京大の強さだと、改めて感じています

 

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―垣永真之介は常々、「あの1年生のときの決勝のことは忘れられない」と口にしてきた。ついに終止符を打つとき。それができるのは決勝しかない







 垣永:そうですね。倍返しです。あの日以降、もうイップスですから、軽く。あの試合のビデオは、見たことがないです









―決勝でのvs帝京大、勝負を分けるポイントは







 垣永:気合いと根性です






 :先ほども言いましたが、先に痺れを切らした方が、我慢しきれず痺れを切らした方が、負けると思っています。そこが勝負の分かれ目。本当にタイトなゲームになると思うので、そこを我慢して、チャンスをものにして勝つ。そういったイメージです


 

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―この一週間、ワセダがすべきこと、できること







 垣永:本当に気持ちを共有すること。そして、やり残したことを失くすことです






 :もうここまで来たら、どちらが勝ちたいか、その貪欲さが試合に出ると思うので、130人全員が優勝したいという想いをひとつにして、一週間しっかり過ごすことができたら、それが最高の準備になると考えています








―キャプテンとしてこうありたいというものは







 垣永:特にないです。これまでどおり、普通どおりに








―最後に。垣永真之介にとって『荒ぶる』とは







 垣永:正直、まだ獲ったことがないので、何とも言えません。決勝に勝って、『荒ぶる』を獲ったときにしっかり答えさせて頂きます






―金正奎にとっては






 金:同じです。本当に分からないので。僕も獲ったときに答えます






<早大ラグビー蹴球部寮内・主将部屋にて 大学選手権決勝を前に>

 

Vol.22 ついに来たこのとき―[後藤禎和 『緊張・継承・創造』]

投稿日時:2014/01/04(土) 21:26




  その結束、魂こもるワンプッシュに、一年の歩みが凝縮されていた。乱れぬ心、揺るがぬ意志は、成長の証そのものだった。ようやく辿り着いた決勝の舞台。王者・帝京大を相手にもう、失うものは何もない。



 「監督に就任したときのインタビューだったかな、どういたいかという質問に、泰然としていたいと答えたと思うんだけど、まさにそういった気持ちになりつつある。そして、4年生には、残りの一週間で何かを残してもらいたい。これは俺とみんなの約束だから…」。後藤ワセダ、『荒ぶる』まであとひとつ。ついに来たこのとき―




 

 

後藤禎和 『緊張・継承・創造 Vol.22』

編集・疋田拡



 

 

―まずは決勝進出を決めての心持ちから







 監督に就任したときのインタビューだったかな、「どういたいか」という質問を受けたときに、「泰然としていたい」と答えたと思うんだけど、強がりでもなんでもなくて、まさにそういった気持ちになりつつある








―準決勝vs筑波大、言葉にして頂くと







 バカなんだよ!(笑)








―まさに言い続けてきた『クレバーさ』の部分







 その冷静さを含めた、ね


 

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―やはりスクラムの勝利、でしょうか







 もちろん、直接的に得点に絡んだシーンが2つあったから、スクラムでプレッシャーを懸けられたのは大きかったし、やっぱりああいった展開になったら、ディフェンスだろうな








―試合の入りが悪かったように見えましたが、入れ込みすぎなのか…、フワッとしたいてのか…、思い当たる節は







 まぁ、入れ込まなかったらワセダじゃないからね(笑)。入れ込んだからああなったのかは、分からないけれど、やっぱりどのチームも、対ワセダとなると、集中力が高まるというのはある。2日の筑波大も素晴らしかったから








―その時間帯に、筑波大の生命線であるディフェンスブレイクダウンでターンオーバーを喰らいました







 ブレイクダウンでプレッシャーを受けるということは、結局具体的なダメな原因があるわけで、よくよく見返してみると、基本的な、もう当たり前のところができてない、疎かにしている、サボっている、そういったところだね。なぜ初っ端のブレイクダウンでそうなってしまうのか、入れ込みすぎなのか、気持ちが浮ついているのか、その辺りは分からないけれど



 

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―10分、20分過ぎからは対応できていたと







 その当たり前のこと、普段練習でしつこいほどやり続けていることだから、それが自然と体が動き始めたというのと、やっぱり10分、20分過ぎてくると、相手もその勢いをずっと続けることはできないからね








―そこを乗り越えた後のアタックの評価は。ポンポン球も出て、いいイメージでアタックできているようには見えましたが…







 んー、このミスが根本的なスキル不足なのか、早明戦と同じでビビっているのか、ここまできたら後者に期待して(笑)、決勝で化けてもらうしかないな。練習では全然そんなことないから








―スクラムでペナルティをもらって7-8から10-8。分岐点でしょうか







 いやぁ(笑)。できればもう1,2本、決定的なチャンスがあったから、取っておけば、全然楽になっていたと思うけど、それが今年のチームなんだろうなと。前からそうで


 

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―後半、ああさせたのは風なのでしょうか。自分たちの首を絞めるようなゲーム運びでした







 そんなことないと思うよ。上から見ているほど、風の影響はなかったと思うし








―せっかく奪ったペナルティでもハリーで仕掛けて…







 まぁ、改めてビデオで見返してみたけど、ハリーでいった判断自体は、積極的にいった訳だし、結果的に10m以上の地域獲得ができている訳だから、文句を言うつもりはない。ただ、その後の局面、ボールを動かした後に蹴るべき、蹴った方がいいところがいくつもあって、それを無理攻めして、逆にターンオーバー喰らって、また元に戻されるというのが続いたからね…








―その判断に関しては、学生に委ねていたと







 あの瞬間に指示なんてできるわけない(笑)


 

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―ここは決勝でも大きな要素になると思います







 勝負を大きく分けるというか、あんなことをやっていたら大敗するね








―ディフェンスはよかったという評価でいいのでしょうか







 いいんじゃないかな。ディフェンス時のペナルティってあったかな?(3~4つ) でも以前に比べたら、安易なペナルティがすごく減って、粘り強く守れて、最終的に相手のミスで終わるシーンが印象に残っているから、悪くないと思う。筑波もボールキープ力はかなりのレベルだから








―プレッシャーを感じたのか、ディフェンスでは前に出られず、待つような場面が散見されました







 いやぁ、出て欲しいけどね。揃っているのであれば








―ビッシビシ鍛えてきたFW陣、寝て起きてのスピードはかなり上がってきているのではないかと







 対抗戦のときに比べたら、ちょっとマシ(笑)。全員、昔の羽生さんのようになってくれたら…



 

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―そして、守りに守って訪れたあのスクラムトライ。あの場面、何を思っていたのでしょう







 まぁ、普通にスクラムでプレッシャーを懸けて、相手のキックにプレッシャー懸けて、マイボールラインアウトでもう一回~みたいなイメージは容易に想像できた。その先に、あわよくばターンオーバーして~と思っていたんだけど、あそこまでいくとは思わなかった。(SH)岡田がよく押さえたよね








―持っている感じがします







 ルール知ってたんだな(笑)








―年末29日に上田竜太郎、伊藤平一郎がスクラムを組みに来てくれましたが、その意味は







 ここまで来たら、今更気付きとか、劇的に掴んだとか、そんなものは期待していなくて、自分たちより強い相手と組んで、その感覚を脳に頭に沁み込ませて、本番を迎えるという期待と、自分たちはまだまだクソなんだ、弱いんだということを再認識してもらいたかった








―昨年の悔しさを知るあのふたりの想いも乗せた~なんて言うのは美化しすぎ?







 あいつらの想いなんてあるの?(笑) あのトライには喜んでくれたみたいだけどね


 

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―そこからの最後の10分、満足できるのではないでしょうか。今まで散々崩れてきた時間帯です







 満足できるね。何だかんだいって、あの時間帯にトライを取りきれるというのは、こっちの足が動いていて、向こうの足が止まっている。大きな括りで言えば、そういったことだから








―攻め込まれている時間帯、自陣に押し込められている局面でも、焦ったり、心乱れているようには見えませんでしたが、後藤さんの目にはどう映っていたのでしょう







 自信がつきつつある、あの試合のなかでもつきつつあったんじゃないかな。あれを乗り切れたことで、それが更に確固たるものになったはず。なっていて、欲しい(笑)








―つきつつある、というのは練習で感じていたことなのでしょうか







 練習で~というより、やっぱりセカンドステージの3試合を通じてじゃないかな。基本的には3つとも同じような感じだったから








―対抗戦で筑波大と対戦した後には、『クソバックス』と表現されました。今回は…







 まぁ、ミスはさておき、ディフェンスは及第点じゃないかな。これだと前と同じか…。どうだろう、やっぱりまだまだだな(笑)


 

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―それでも、坪郷・飯野の両CTBに賛辞の言葉を贈られていました







 『ゴキブリCTB』ってね(笑)。そこはクソからの大きな進化。ふたりが持っているのは、ゴキブリ並みのしぶとさと生命力、それにすばしっこさ。小さくても俊敏。本当に成長したと思う








―試合の後、学生たちにはどんな言葉を







 キャプテン、頼みますよって(笑)








―ついに辿り着いた帝京大との決勝の舞台。今季だけで4度目の対戦ですが、感覚はまったく別のものになりますか







 そりゃ、そうだね








―帝京大のことはどう映っているのでしょう







 やっぱり例年同様、準決勝で更に仕上げてきている。これは変わらない。今年1年間のイメージで言うと…最初からすごく強かったからね。多少ケガ人が出ているみたいだけど、帝京は関係ないから、そんなことは。だから、この帝京を倒すんだ~と思い描いてきた姿とは変わらない

 

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―勝負を分けるポイントは







 やっぱり同じだな、セットプレーとディフェンスのところ。プラス、今回こそ『クレバーさ』。筑波大戦にプラスするなら、『クレバーさ』だね








―セットプレーに関して、筑波大戦ではプレッシャーを懸けるところまでいきたいと言われていました。帝京大が相手となると…







 2日に関しては、欲を言えばもう少しいきたかったけど、ペナルティ取れていたからね。帝京大に対しても…同じかな。プレッシャーを懸けるところまでいきたい








―夏合宿、対抗戦は、意に反して打ち合いになりました







 ダメだなぁ。だからこその『クレバーさ』

 

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―監督に就任された際、「春口さんや岩出さんのような勝利に対する執念が、自分にあるのかは分からない」と言われていました。実際、最後の舞台に辿り着いた今、その点いかがでしょう







 それはあと何日だろう、一週間か。それを過ごして、決勝が終わってみないと、まだ何とも分からない








―2日を戦ってみて分かると口にされてきたフィジカルレベルに関しては







 あの最後の10分で評価していい気がするけどね。ケガ人も出ていないし








―その残りの一週間、どんな時間を







 もう基本的には、本番に最高のコンディションを持っていくべく、ルーティンを繰り返すだけ。その他、特に4年生には、残りの一週間で何かを…残してもらいたいというのはおこがましいんだけど、でも、シーズンの初めに俺からのお願いだと言って、みんなと約束したことだから。何かを残してもらいたい


 

201401042211_10.jpg




―1.12、これこそ本当に最後の国立です。今回こそ『国立をホームに』、ではないでしょうか







 まさしくその通り。『早明戦』に来てくれた方々、特に学生のみんな、もしもそのとき楽しかった、ラグビーもう一度見てみたいと思ってくれたのであれば、1月12日国立に足を運んで欲しいと思っています。あのときは、スタジアムに来てくださいというお願いであったけれど、今回はまさしくみなさんの力で勝たせて欲しい。『早明戦』もそうではあったけれど、今回こそは、みなさんの後押しがなければ勝てない戦いです








―最後に。後藤さんにとって『荒ぶる』とは







 俺にとっての『荒ぶる』というのは、4年生のときに勝ち獲ったもの、あのときのものだけなんだよね。コーチ時代のものは…。要は『荒ぶる』とは4年生のものであって。そういった意味では、監督コーチになっての『荒ぶる』というのは、何て言うんだろう。もうそこに導いてあげる、それを掴ませてあげる、手助けをするだけのもの。だから、難しい質問なんだけど、今の俺にはそれしかできない。もう二度と、俺自身が掴むことはできない。そんなところかな




<早大ラグビー蹴球部クラブハウスにて 大学選手権決勝を前に>

 

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